セーリングボートの各所の名前、機能と概要②@SailGP
こんにちは、セーリング初心者のロウヅです。
私は普段ニュージーランドで生活をしています。ニュージーランドは秋になり、冬に向かっています。少し肌寒いです。
ニュージーランド人の夫がSailGPのテクニカルチームに所属した事をきっかけに、セーリングを学ぼうとブログを始めました。
セーリングを知らない方にも伝わる言葉で記事を書きたいと思います。(私もまだわからないことだらけなので)
では今回の話題
----------
セーリングボートの部分名と機能
上からいきます。
-ウィング(wing)セクション-
大きな帆をウィング(wing)、小さな帆をジブ(Jib)と言います。
素材はマストと枠の部分にカーボンファイバー、セールの部分は特殊なプラスチックでできています。
大きな帆、ウィング(wing)の中にハイドロシリンダーという部品が入っていて、ウィングの形を風の方向に合わせて変えていきます。時にはひねる動作もします。
ウイングトリマーとグラインダーがウイング(wing)の操作をします。(日本チームの中ではウイングトリマー/オーストラリア人イアン選手、グラインダー/吉田・笠谷・高橋・森嶋選手が担当in2019年)
-プラットホーム(platform)セクション-
選手達が試合中に移動する場所をプラットホーム(platform)と呼びます。また選手達がレース中に移動して操作する部分(2箇所)をホール(hull)と呼びます。
2つのホール(hull)の間、マスト下部にあたる所に、ハイドロニックポンプ(油圧ポンプ)が入っています。これはフォイル操作の為の原動力。
また、リチウムイオンバッテリーが2つのホール(hull)を結ぶ前方に入っています。(写真には写ってないんですが)
-フォイル(foil)セクション-
セーリングを見たことがない方は、ボートが水面上を浮いて飛んでいてビックリするかもしれません。元々昔、セーリングボートは海水面とボートの間に摩擦が出来て、スピードに限界があった。
(↑フォイリング(foiling)している状態)
これをフォイリング(=水面に浮かせて滑走) させることで海水面との摩擦をなくし、スピードが出るようになった。
これを踏まえて、フォイルセクション。
前方のフォイルをダガーボード(Dagger board), 後方をラダー(Radder)(ラダーエレベーターが正式名かも)と呼ばれています。
このフォイルの開発がボートのスピードと大きく関係しています。
素材はカーボンファイバー主体のハイスペック炭素繊維でできていて、アメリカンズカップの時より形が細身になり、水面との摩擦が少なくなった。
つまり、速くなった。
フォイルは強風用と通常用の2種類のフォイルがあり、大会当日の天気と風で状態で全チーム同じ仕様に交換する。
フォイルを操作するのはフライトコントローラー。ボートを水面上へ浮かせるか、着水させるか調整する人。(2019年はオーストラリア人ルーク選手が担当/ヘルムスマンのオーストラリア人ネイサン選手もハンドルで操作できるそう)
そもそも、なんでボートが水面上を飛ぶかというと、
飛行機の原理と一緒で、機体の上面の気圧が下面より下がると飛べる。この原理と一緒だそう。(言葉だと説明が難しい)
笠谷選手がボートを説明してる動画↓(約10分)
解説がわかりやすいです。
----------
このボートの開発先、ニュージーランドにあるコアビルダー社の動画↓これを見たら大きさなどわかりやすいのでご覧ください。
この知識を踏まえて、前回書いたセーリングボートの組み立てを読むと分かりやすい。↓
次回はオーストラリア/シドニー大会について書きます。↓
・SailGP(セール・ジーピー)、概要リンク(日本語)